校庭で枯れた木を、たからものに変えるワークショップ

こんにちは。木工アーティストのあるみです。

先日、地元の小学校でワークショップやってきました。

ウチの子も通った小学校には、正面玄関の前に大きなヒマラヤスギが2本生えていました。

この小学校のシンボルツリー的な存在でしたが、ここ数年元気がなくなり、

そろそろ寿命とのことで、ナニかが起きる前にと伐採されました。

それが昨年の秋。私も当日それを知り、見納めに行きました。

せっかくみんなに愛された木なので、どうにかして残る形になるといいなと思っていたら、

数日後、小学校の先生がやってきて、

「なにかできませんかね?」

とお声がけいただきました。

時すでに遅し

二つ返事で、いいですね!とは言ったものの、

現状をお聞きして愕然?

なんと伐採後、玉切り(30cmぐらいの長さのぶつ切り)にされ、

枝の部分にいたっては、大量の小口切りの状態に・・・

木っていうのは、なるべく長さを保って、板状にしておいていただくと、

あらゆる可能性が生まれるのですが、

この、小丸太状態・・・

例えるなら、ぶつ切りと小口切りのキュウリを渡され、

「調理してください」と言われたようなもの。

・・・・・

「伐る前にお声がけいただきたかったです・・・?」

校長先生はじめ、先生方、「えーー?」ってなってました。

良かれと思って小口切りにしてもらったと、校長先生がおっしゃってました?

まぁ、伐ってしまったものはしょうがないですので、

これをどうにかできる案を考えましょうということで、

年度途中の様々なオトナの事情などを乗り越え

最終的に残った案は、

『ピッカピカ✨に磨き上げる』

というもの。

結果、これは大正解でした✌️

磨けば光る!

使うのは、枝の輪切りの方。

チェーンソーでスッパスパに伐られた大量のソレは、

もちろん、ギザギザでザラザラで手にしたところでおおよそ嬉しくはない?

これを一人一つ渡して、自力でピカピカに磨き上げます。

目標は、『みんなのほっぺと同じ!』

最初に、木は生きているという事と、みんなが生きているという事は同じなんだよというお話をしました。

ただ生きる年数が違うだけ。

そして、今みんなが持っている輪切りの木は、もともとはどうなっていたのか。

毎日毎日見てきた木だからこそ、みんなうなずきながら聞いてくれました。

さぁ、小学生、じっくり話を聞いてくれるのはせいぜい10分。

とっとと作業にかかりましょう!

紙やすりの切り方を教えて、まずはみんなそれやってます。

今回は紙やすりを7段階用意しました。

小さい番号から順番に番手を上げていきます。

ただし、1から順番に数字が並んでいるわけではなく、

80から120に飛んだりもします。

どんどん数も大きくなるので1年生には難しかったかも・・・

「今何番?」

「・・・えっと、、さんばん!」

「3番なんてないわー!」

って上級生からの総突っ込み?

かわいすぎる?

この作業、大変なのは一番最初。

一番荒いヤスリで、凸凹の表面を磨くので一番抵抗が大きいのです。

この最初の難関を突破できるかどうかにかかっています。

最初は肝心なので、こちらもダメ出しします。

「もうちょっとできる」

「この傷を消そう!」

案の定。

「えーーーーまだぁ〜???」

「いつまでやんのこれ〜??」

ですが、なだめてすかしてやっていると、

真っ先に突破する子が出てくるんです。

「よっっっっしゃーーーーー? 次いくでーーー‼️」

って大声で叫んでくれるので、

ま、簡単に他の子に飛び火するんですね?

かわいすぎる?

気がつけば、長蛇の列。

見てもらいたくて、次に進みたくて持ってくるんです。

小学生って並びますよね。

「これでいいですか??」

って目をキラキラさせて持ってくるんです。

かわいすぎるー?

ちなみに私は、この列から解放されることなく、

2時間経ってしまい、写真が一枚も撮れませんでした。

(先生からいただいた写真を使っています)

満足度100%

写真では分かりにくいですが、

コレは赤ちゃんのほっぺと同じぐらいちゅるちゅるです。

毎日手で触っていると、さらにツヤも出で、光り始めます。

みんな、頬ずりしてほっぺが白くなっていました。

「今日、楽しかった人ー⁉️」

って最後に聞いたら、全員手を挙げてました?

途中で辞めちゃう子は一人もおらず、

時間内に終われなかった子は、声を揃えて、

「休み時間にやる‼️?」

って言ってました。

この時間は、片面しかやらなかったのですが、

家に帰って裏面もやった報告も幾つか聞きました。

奥に写っているのが、befor

手前が、afterです。

小学生が2時間どれだけ真剣に取り組んでくれたのか、

お解りいただけるかと思います。

これを自力でやったことにめっちゃくちゃ価値があると思います。

今回子ども達がこんなに喜んでくれたのは、

目に見える達成感を得たからだと思います。

冒頭の話で、

「今日は、みんなのヒマラヤスギをたからものに変えましょう」

と言ったのですが、これは一片の木の話ではなく、

今日みんなが感じたその「気持ち」だということがいつか伝わればいいなと思います。

あの作業をやりきった子ども達よ、

大いに自慢してほしいです。

そこらへんのオトナにはできないことをやり切りました‼️

帰りに低学年の教室の前を通ったら、

「あるみちゃ〜〜〜ん❣️楽しかったよ〜〜〜〜❣️」

って大合唱してくれ、泣けました?

(あるみちゃんと呼ぶように強要しました?)

この日一番楽しかったのは、この私?

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