エッセイが掲載されました!三洋化成ニュース エッセイ『子どもたちには感性豊かに育ってほしい』

エッセイ『子どもたちには感性豊かに育ってほしい』

2020年新春号『三洋化成ニュース』の「まど」コーナーに、
木のおもちゃ作家・多胡歩未のエッセイが掲載されました!

どうすれば「自分で考える」子どもが育つの?
想像力を育む環境ってどんなもの?どうつくる?
そんな疑問や悩みに答える内容になっています。

作家活動を通して、そして、子育てするなかで、
子どもの想像力を伸ばす大人の役割を考えてきた、
木のおもちゃ作家のこだわりと取り組みを紹介しています。

以下、全文掲載していますので、ぜひ読んでみてくださいね!

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「子ども達には感性豊かに育って欲しい。」
これが理想論ではない環境にならないかなぁ。ということを日々考えています。
今の子ども達と関わり続ける中で、圧倒的に感じるのが、言われたことはきちんとできる。けれども「好きにしていいよ」と言われると固まってしまう子が本当に多いという事。正解のない事がらに対して、『自分で考える』という作業に慣れていないのだなぁと思います。

私は木のおもちゃを作っていますが、遊び方は無限大だと言っています。こちらが想定した遊びはもちろんありますが、それを越えた遊びを繰り出すのが子どもの仕事なのだと思っていて、その瞬間を見たくてやっていると言っても過言ではありません。

子どもは誰でも想像力を持ち合わせているというのが私の持論です。その想像力を大人になっても持ち続けると、それまでに身につけた知識とのかけ算で、とってもおもしろい人生にできるはずなのです。

私自身子育てをする中で、例外なく口うるさい母親でもありますが、子どもの想像力だけは邪魔しないということを心がけています。自分で考えられる子に育ってほしいので、その考え方が合っていても間違っていてもまず尊重します。私の目線から見て、それはどうなんだろう・・・?と思うことも、なぜそう考えるの?と聞くと、自分なりに考えた過程を教えてくれます。だからその答えが導き出されたのだと納得できます。

空想した事を口に出した時も、茶化したりしないで、そんな事考えたんだー!めちゃくちゃ面白いねーと言って、それでどうなるの??と乗ってあげると「自分で考えた話」をすることを恥ずかしがらなくなります。

「考える力」すなわち想像力を一番育んでくれるのは、なんと言っても自然の中で過ごす時間だと思っています。自然の中で遊ぶには想像力がないと楽しく遊べません。切り株や葉っぱ、水、生き物。黙って突っ立っていてもそれらは遊んでくれません。

今、身近な取り組みとして、近所の森で小学生と遊んでいます。火おこしから始まって、1日をどう過ごすのか自分達で決めます。もちろんお昼も自分達で作ります。大人は相談されたらやり方を教えてあげるというスタンスです。

自分で考えて行動する。
森の活動でいつも思うことは、子どもって、それがやりたい生き物なんだなぁということ。そのまま大きくなったら、AIなんて関係ないなと。

自分で考えたことをまくし立てている時の子どもの目は本当にキラキラと輝いてるんです。その芽を育てるのは大人の役目です。まずは一言、「おもしろい!なんでそう思うの!?」と聞いてあげてみてください。

多胡歩未(タゴアユミ)
木のおもちゃarumitoy 代表
木のおもちゃ作家

1978年生。武蔵野美術大学短期大学部卒
2001年単身ドイツへ渡り、2年半の修行
2004年京都府の加茂町でarumitoyをオープン
2014年クォーター親子がグッドトイ受賞
2017年スレンダーブロックがグッドトイ受賞

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多胡歩未メディア掲載情報

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